サボテンの育て方

サボテンの基礎知識

 

サボテンという植物は誰もが知っていると思いますが、これはサボテン科に属する植物の総称となっています。その多くは多肉植物なので多肉植物の別名として認識されることも多いのですが、厳密にはサボテン科以外の多肉植物をサボテンと呼ぶのは正しくありません。

 

サボテンは南北アメリカ大陸やその周辺の乾燥地で生えている種類が多いのですが、それ以外にも、中南米の熱帯森林地帯では樹木や岩石上に着生して育っている種類や高山に生えている種類もあり、又、北米の湿潤な温帯地域や冷帯地域で育っている種類も存在しています。

 

一般的なイメージとして、サボテンは暑い気候を好むものが多いように思う人が多いと思いますが、実はこのように分布域の気候はいろいろで、低温に弱いものも、氷点下の環境下でも生きられる種類があるのです。

 

サボテンはその多くが茎は筒や球型になっていて、葉は針状になっていますが、退化している場合もあります。共通しているのは一種の短枝となる刺座やアレオーレという器官を持っていることで、基本的に腋芽にこの刺座が形成されて、スポット状に葉の変化した刺が密生している種類が多くなっています。

 

又、殆どの刺座は綿毛で覆われており、根は主根系となる主根が深く伸びるものが大半です。一部には主根がまるで芋のように大きくなるものもあり、主根が発達しないヒゲ根系の種類も存在しています。貯水組織が発達して耐乾性に優れているものが多いのは、サボテンのイメージ通りです。